鍋島翁の爺通信

白秋 – 人生稔の秋です

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「ハラスメント」と「不登校」~院長代理の経験から~

ある事情から、クリニックの院長代理となり、1ヶ月余りの時間が過ぎた。この間、新患さんとして受診された方の悩みは「ハラスメント」「小中高生の不登校」などが多かった。正直言って、世の中にこんなにハラスメントの悩みが多い現実を私はあまり知らなかった。私自身も60歳すぎて、2つの大きなハラスメントを経験し、未だもやもやとした複雑な気持ちが消えることはない。患者さんの涙ながらの話を聞くと、他人事ではなくて、我が身のこととして理解しようと思ったことは幸いだった。

 人は誰しも自分が正しいと思って物事を決め、行動しているが、上司や同僚の言動や行動が常識から大きくハズレていることに気づかない人のもとで、働くのはつらい。
 不眠、不安、抑うつ、会社に行きたくないなどの症状が、ほとんどの患者さんに共通している。極端な例では、休職や退職の診断書を希望される方もいる。


 一方、「不登校」の悩みで受診された子供さんは、辛いことを言語で表現することがまだ弱いので、私の理解が届かないことも多い(難しい)。学校だけでなく、家庭の複雑な事情も背景にある。
 どの年代もどの社会も人間関係は複雑。怒りの感情をうまく処理できなくなっている現状を垣間見ることができたことは、院長代理として勤務した貴重な体験だった。


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